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追憶日記

管理人のくだらない日常の云々・・・

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まぁ、今日一番のやらかし、は靴下が左右違ったことですね!!



ははははは!



よくあることですよ!ウン!!




さて、今日は日記に土日のことを書こうと思ったのですが、
明日に回します。

なぜなら土日に話題になった「テーマ」で駄文を作っていたらこんな時間になってしまっていたから!

まぁ、急いで作ったのでアレですが、
HPに移すときに多少修正します。


と、言うわけで結城様!!

「品切れ中」と「メイド喫茶」で作ってみましたーーーー。
勝手に使ってスミマセン(汗)


では、興味のある方は続きをクリック。

~それぞれの「実らない」~



その姿を捉えた瞬間目が点になってしまっていた。
けれどあまりに一生懸命なので笑うことも出来ず、
かといって声をかけて邪魔するのも憚れる。

一体どうしたらいいのだろうか?



・・・・イングラムはしばしの間その姿を監察することにしたのだった。








時は昨日(さくじつ)まで遡る。
ほんの興味本位で今流行の『メイド喫茶』へ、
仕事が休みということもありクォヴレーと二人出向いたのだった。
知っての通りメイド喫茶は男性には「ご主人様」、
女性には「お嬢様」と呼びかけてくれる。


沢山の待ち時間を経て、
イングラムとクォヴレーはついに秘密の花園の門をくぐった。
目まぐるしく回転するので、
一度に何人もの客がテーブルへ案内されていく。
そんなさなか、メイドさんたちはしきりに、

「お帰りなさいませー、ご主人様」
「お帰りなさいませ、お嬢様」

と繰り返し叫んでいた。
そう、二人がテーブルに案内された時確かにメイドさんは、
「ご主人様」と「お嬢様」と言ったのだ。
だがその時は大して気には留めなかった。
なぜなら一緒に案内されたグループの中には女性もいたので、
「お嬢様」といわれてもなんら不思議はなかったからだ。

だが現実とは残酷なもので、
二人がひとしきり「メイド喫茶」を堪能し帰るときに事件は起こったのだ。
会計を済ませ、店を出るとき、確かにメイドさんはそう言った。

「いってらっしゃいませ、ご主人様、お嬢様」


・・・・と。
その時、クォヴレーは目をパチクリさせて周りを見渡したという。
一体どこに「お嬢様」がいるのだろうか?
レジの周りには自分とイングラム意外に客の気配はない。
分かっていないクォヴレーの様子にイングラムは口元を手で押さえ、
体を細かく震えさせ噴出すのを堪えるのに必死であった。
だが、やっとメイドさんに「女の子」と勘違いされている現実に気がつくと、
クォヴレーはキッとイングラムを睨んみ、
その腕をぐいぐい引っ張りその店を後にしたという。


・・・その後姿は誰が見ても立派なカップル以外には見えなかった。













リビングでクォヴレーは必死に筋力トレーニングに勤しんでいる。
足元には「かっこよく筋肉をつける方法」「男らしさを磨くには」
などの本があちこちに散らばっていた。


「(余程昨日の事に傷ついたのか?だが・・・)」

イングラムは足をしのばせそっと背後からクォヴレーに近寄り、
ダンベルを持つ手の動きを止めた。

「・・・・!」

急に腕が動かなくなりクォヴレーは驚いて後を振り向いてくる。
イングラムが帰ってきていることが分かると、
今度は顔を真っ赤にさせ、
足で本や他の筋力トレーニングの為の道具を、
隠すようにソファーの下に押し込んでいく。

「・・・男らしくなる為にやっているのか」
「・・・!」

図星をつかれプイッとそっぽを向くクォヴレーに苦笑を浮かべ、
イングラムは殊優しく囁くように語りかけた。

「努力することは素晴らしいことだ。
 だが間違ったやり方では体を壊すだけだぞ?」
「・・・・え?」
「トレーニングの仕方が間違っている。
 ダンベルをそのように使っていては筋を痛めるだけだ」
「・・・!間違っているのか?」

そっぽ向いていた顔をイングラムへ戻すと、
その目は不安げに揺れていた。
そんなクォヴレーは食べてしまいたいほど可愛くはあったが、
ここは大人なイングラム・・・・グッと堪え優しく微笑みながら頷くのだった。

「ああ、間違っている・・・ダンベルは・・こう、だ」
「・・・わ・・・っ」

クォヴレーの手を取り、ゆっくり腕を曲げていく。

「・・そう、・・次は、こう」
「・・・・っ・・こう、・・か?」
「そうだ・・・上手だな・・・そしてまた・・こう、だ」
「・・・こう、だな・・・」
「・・・次は・・・」
「!!」

その時、リビングに大きな鉄の音が響いた。
イングラムの手がクォヴレーの顎を捉え、唇を塞いだのだ。

「・・・ぁ・・・ん・・・・んん・・」

ダンベルの使い方を指導していた手は、
いつの間にか腰にまわっており、しっかりと抱き寄せている。

「・・・・は・・・・っ」

唇が離れると熱に潤みながらもクォヴレーは必死にイングラムを睨む。

「・・・なに・・するんだ!人が折角訓練をしていたというのに」

恨めしげな目と物言いに苦笑を返すしかないイングラム。

「仕方ないだろう?本当は帰ってきたときから
 キスをして抱きしめたかったのを押さえていたんだぞ?」
「・・・・・帰ってきたときから??」

どうしてまた?という目で見つめてくるクォヴレー。
幼い恋人は今だ色濃いについては多少奥手なのである。
好きな相手とは再開した瞬間にキスをしたいし、抱きしめたいものなのだ。
それも相手が可愛らしい行動をしていたらなお更というものだろう。

「クォヴレー」
「・・・?」
「手伝っておいて言うのもアレだが・・・・」

イングラムの口端が斜めに上がる。
その表情に嫌なものを感じ、
タジッとクォヴレーはなりながらもその先を即す言葉を言った。

「・・・なんだ?」
「・・・・人には武相応というものがある。
 それから無駄な努力という言葉もあるんだぞ?」
「・・・その二つの言葉くらい知っている!
 だがそれが何だというんだ???」

抱きしめるクォヴレーを抱えなおし、
イングラムは小さな声で囁いた。

「努力をしても筋肉がつかないやつはつかないし、
 繊細な容姿が変るわけでもない・・・分かるか?」
「・・・・・・・」

イングラムの言葉に唇を噛みしめクォヴレーは睨んだ。
おそらくイングラムの言わんとしている事が分かっているのであろう。
・・・なぜならもう何度となく言われ続けているのだから。

「武相応・・・・、無駄な努力などして時間を割くより、
 お前は今のままで十分だ・・・・十分・・・男らしい」
「嘘つくな!!」
「嘘、ではないぞ?」

腕の中でクルリと向きを変えると、
今度は正面からイングラムを睨みあげてきた。

「嘘だ!男らしいのなら何故『お嬢様』と言われたんだ!!?」
「・・・・・彼女らはお前と一回しか会っていないからな、
 おそらく外見で判断したのだろう・・・まぁ、仕方のないことだ。
 だが俺が言っている男らしいは・・・お前の心のことだ」
「・・・心?」
「お前の優しく、そして努力を惜しまず、
 ・・困難に立ち向かっていく強い心は誰よりも男らしい、と俺は思うぞ?」

「男らしい」に少し頬を緩めるクォヴレーだが、
まだまだ納得がいかないのか口はへの字のままである。

「クォヴレー、たしかに外見も大切だが、人間最後は心だ。
 見た目がどんなにムキムキでも心が弱かったらガッカリだろ?
 だがお前はそれとは真逆・・・・一番いいタイプだ」
「・・・イングラム・・・」

への字にしていた口を戻し、イングラムを見上げ真っ直ぐに問う。

「・・・オレ、男らしいか?・・・こんな見かけでも?」

クォヴレーの質問に微笑みながら相槌すると、ゆっくり口を開いた。

「お前は男らしい・・・外見は・・確かに・・まぁ・・・あれだが・・・、
 心は誰よりも男らしい・・・。俺が保障しよう」

クォヴレーはしばらくジッとイングラムを見つめていた。
だが真剣な眼差しにからかっているわけではないと感じ取ると、

「・・・ありがとう」

と、クォヴレーは目じりを下げ小さく微笑んで素直にお礼を言った。
この手の話題で言い合うことは多々あるが、
こんなに早くクォヴレーが納得するのは珍しい。
一体どういう心境の変化か・・・
いや、ただクォヴレーが成長しているからなのだろう。
大人に向かってどんどん階段を登っている。
昔はイングラムにしか笑い顔を見せなかったのに、
今では色々な人間に笑顔を見せるまでに成長していた。
これから時がたつにつれ眩しいくらいに輝いて、
イングラムから離れていってしまうかもしれない。
実はイングラムはそのことが一番不安だったりするのだが・・・。

「・・・眩しい、な」
「・・・・?」
「・・・お前の笑顔だ・・・。
 お前の笑った顔は好きだが淋しさを感じるのは俺のわがままなのだろうな」
「・・・淋しい?」
「男らしくない願いだが・・・・」
「・・・?イング・・・・っ・・・」

刹那、クォヴレーは苦しいくらいイングラムに抱きすくめられていた。

「こんなにも心が狭い俺は男らしくない・・・女々しいと思う。
 だが・・・・あまり笑わないで欲しい。俺以外の前では・・笑うな」
「・・・・イングラム?」
「お前の笑顔を・・・俺だけのモノにしたい」
「・・・・・っ」
「実らない願いだと分かっている・・・だが、・・・クォヴレー?」

その時、イングラムはクォヴレーが震えていることに気がつく。
抱きしめる力が強かったのか?と不安になったが、
ククク・・・と口元を押さえているのでどうやらそうではないことが直ぐに分かった。

「クォヴレー?」

名前を呼んでみれば、満面の笑みを浮かべたクォヴレーが強く抱きしめ返してくれた。

「こんなに男らしいナリなのに・・女々しいな!」
「・・・・・っ」
「だが・・・うれしい!お前に独占されるのは好きだ!」
「・・・・クォヴレー・・・そういうことを言うと調子に乗ってしまうぞ?」
「乗ればいい!本当のことだしかまわない!
 ・・・それに大丈夫だ、安心していい」
「・・・何を?」
「品切れ中なんだ」
「・・・品切れ?」

一体何が品切れなのか?首を傾げると、
クォヴレーが髪の毛を引っ張ってくるので、少しだけ状態を屈めた。
すると背伸びをしたクォヴレーが耳元で嬉しい言葉を囁いてくれたのだった。
もちろんそんなことあるはずもないのだが、
今のイングラムには十分すぎる言葉である。





『オレの笑顔はお前以外には品切れ中だ』









人にはそれぞれ「実らない」ものがある。
だがそれを受け入れることで見えていなかった幸せが見えてくるものなのかもしれない。

・・・クォヴレーとイングラムがそれぞれ相手から嬉しい言葉をもらえ、
幸せになれたように・・・・・。
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お世話になりました!

小話、まさかアレとアレを合体(笑)するとは思ってなかったので、読ませて頂いた瞬間驚きましたですよ。
しかし、いいッスね!
甘々!
萌え萌え。
きゅんきゅん。
楽しかったッスね、メイドさん。
そろそろ私はお嬢様の年齢じゃなくなりつつあるので、私もご主人様と呼ばれたかったです。(え)
ご主人様とお呼びー。(女王様の間違い)
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